ペットボトル使いますか？

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「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク（略称ゴミゼロネット）
〈第3１回会合のお知らせ〉毎月第２土曜日
日時２０００年５月１３日(土)午前１０時～１２時
所アイセル２１４階４１集会室

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内容 ①ペットボトルその後
　　　　②循環経済法その後
　　　　③生ゴミの堆肥化の拡大活動ついて
　　　　④その他

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バーク堆肥に富士見工業見学会

４月１９日午後０時４５分アイセル２１集合・出発

参加希望者は連絡して下さい（壷阪まで）　

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<４月８日第３０回の概要>
　１１名の参加で行われました。
　３月１２日（日）のゴミゼロフェスタの反省と今後について。「リサイクルと循環型社会を考える広場」の反省と今後の方向等について話し合いを持ちました。

今こそ「拡大生産者責任」を問い直そう！
　去る３月２６日、２４名の参加で「リサイクルと循環型社会を考える広場」が開かれました。参加者は少人数でしたが、デポジット法制定全国ネットワークの羽賀育子さんの貴重な報告・講演を聴くことができました。ゴミゼロネットはあまりにも力不足でありますが、事態は重いの他、深刻だと感じました。

　氾濫するペットボトル！それではドイツのように再利用（繰り返し使う）したり、再生利用（ペットボトルのフレーク（破片）から、ペットボトルを作る）すれば良いのにと考えてきた人は多いはず。しかし、羽賀さんの報告はすべてのペットボトル幻想を打ち砕いてくれた。ペットボトルに象徴されるプラスチック製品の使い捨て文化は小手先のリサイクルでは取り返しのきかない危険な淵に人類を立たせている。拡大生産者責任の明確化とデポジット制の実現こそが、未来への一歩だと私達に力説してくれました。
　以下、羽賀さんの講演の要約です。（文責　Ｔ）

〈ペットボトルの氾濫！〉
　あまりにも使い捨て過ぎるからとペットボトル業界は５００ｍＬの小型ＰＥＴ容器については９６年４月まで自主規制していた。ところが輸入の小型ＰＥＴが氾濫する中、お菓子メーカーのブルボンが自主規制を知らずに（厚生省に何度も日参して）小型ＰＥＴを売りはじめてしまい、（内心期待していた？）飲料メーカーも自主規制を解いてしまった。当初売らないと市民団体に言っていたスーパーも売り始め、ＣＭも解禁。そして、今や３００ｍＬペットの時代？！
　ペットボトルはメーカーの処理費用（リサイクル費用）負担無しに売り放題！東京都はプラスチックは埋め立ているが処分場はもういっぱい。（東京都はプラスチック類は焼却処分ではなく埋め立てと決めているから）だからリサイクル！？ところが…

〈ペットボトルのリサイクルは輪にならない！〉

　
　回収されたペットボトルが野積みにされていることは知られているが、せっかく分別回収しても、、きれいなフレークでないとリサイクルできないので、丁寧に洗浄をしなくてはいけないし、再商品化工場でリサイクルして繊維にまでした段階で切れてしまいだめになる事もある。それらのエネルギーも莫大。ＰＥＴをリサイクルして１度はＹシャツになるかもしれない。綿なら使い終わった後ウエスになる。ＰＥＴでできた服ではそうはいかない。リサイクルというのは輪にならなくてはいけない。１度で終わるものはリサイクルとは言えないのでは？。１度で終わるリサイクルを一生懸命やっていくのはどこかおかしいのでは？

〈大丈夫！容器包装リサイクル法！〉
　今年４月から容器包装リサイクル法が完全実施されるが、生産者のリサイクルに対する責任が不明確なので、法律ができる当初反対だったが、「メーカーの再商品化義務量」が決められるということで羽賀さんは賛成したという。しかし、それは抜け道ばかりだった…。
　再商品化義務量は通産省で決める。スタートした９７年ペットボトルは生産量１７万ｔに対し、１．７５万ｔ。義務量分だけメーカーは再商品化費用負担するので、多く売れば売るだけ再商品化にかかるコストは下がる。例えば、現在生産量２４万ｔのリサイクル費用は１本アタリ５円負担だが、義務量分だけ負担すればよいため実際は１本アタリたった６０銭だけメーカーが負担すればよい。大量生産すればするほど、メーカー負担は軽くなるシステムなのだ。
　容リ法に基づく各自治体の引き取り量は夏に来年度の量を申し出る。市町村はまず県に申し出て県単位でまとめた量を指定法人に伝える。実は再商品化工場は仕事が少ないが、メーカーからは義務量分のお金しか出ないので、決められた量しか引き取らないので、予想より多く集まってしまうと、その分が野積みになってしまう。（川崎市では３００ｔ、静岡市２０ｔ）
　元々ある町の回収ルート（酒屋さん）はメーカー負担であるが、容リ法では回収は自治体の責任になっている。それでは自治体ルートの税金負担ではメーカーの売り得になってしまう。東京都ではペットボトルを店頭回収するだけで２０円／本もかかっている。又、川崎市ではＰＥＴ結束用の機械を買った。それも税金。それならば「リターナブルのものを使いましょう」というパンフレットを作った方がよっぽどいいが、自治体は「○○を使わないようにしましょう」というような事は立場上言えないという。

〈リサイクルは大丈夫！？〉

　「学校でのアルミ缶のリサイクルのためにお父さんはビンから缶に切り替える」という話しを聞いたことがあるが、それでは本末転倒。
　ペットボトルや缶ではなく、ビンならば２０回は使える。ビンビールは小さいのもあるし、ビンにはウーロン茶もジュースもある。ビール瓶は何度も使って傷がついたらカレットにしてまたビール瓶になっている。再使用（リユース）のものが増えればごみが減る。リサイクル（再資源化）よりリターナブル容器（繰り返して使う容器）、それもガラス製のビンが一番よい。
　しかし、メーカー側から提案のあったＲマークの５００ｍＬビンを積極的に進めたかったが、失敗した。４合ビンだけも２００種類以上あり、メーカーは容器のイメージで独自性を主張したがるのが共通ビンが広がらない理由のようだった。

〈家電リサイクルにも明確な製造者責任を〉
　家電リサイクルも処理費は最初に買った時に、価格に上乗せして先払いし、捨てる時にその費用が戻ってくるのが望ましいが、メーカーは「リサイクルコストがいくら掛かるか分からない」からと拒否している。後で払うとなれば絶対不法投棄が増える。欲しい時だからこそ余分にデポジット金を払うのであって、壊れて捨てるときに誰がお金を払うのだろうか？不法投棄されればそれを処理するのは税金。物を買ったときに支払われていれば、メーカーに戻る。フィリピンの医療廃棄物の問題を考えたりすればよくわかることだ。ＰＥＴ樹脂も海外へ輸出されたりしている。

「拡大生産者責任」が不明確のままでは、

リサイクルの輪は完結しない？

〈どうなる循環型社会基本法！〉
　重要なのは「拡大生産者責任」（ＥＰＲ）。つまり、製造者や輸入業者がその製品の回収・リサイクル・廃棄まで全責任を負うことだ。自民党案は環境庁が作ったが、産業界の力が強いので、拡大生産者責任は条文に入っていない理念法、公明党案は実践型だがまだ不十分な点もある。昨年１１月末までになんとかデポネットで市民案をまとめ、自自公プロジェクトチームの方へ提出した。自自公議員を含めた円卓会議も開催してきたが、「拡大生産者責任」がなかなか取り入れられていない。一部新聞報道は条文を確かめないで、生産者責任が入っていると記事にしてしまったようだ。３月１７日に閣議決定されるということだったが、とりあえず延期された。（最近の報道では公明党の大幅譲歩でか現状回復責任のみが入った法案が自公で合意したらしい…）
　市民運動は容器包装リサイクル法制定時も結局賛否に分裂し、力が弱い。メーカーは政治献金もあるし政治家も動かせる。海外では法律をみんなが納得して出来るので、できてからはきちっとしたがう。日本の場合手っ取り早く作ってしまう雰囲気がある。ヘタをすれば不法投棄がどっとふえるだけに終わってしまうかもしれない。

ペットボトルの安全神話は崩壊！
〈缶の内側に環境ホルモン！？〉
　カップ面から環境ホルモンが検出されたのは、広く知られているが、缶も同様なのだ。アルミ缶はそのままではアルミが溶け出るのでエポキシ樹脂でコーティングしていた。エポキシ樹脂の原料はビスフェーノールＡ。近年は環境ホルモンが取りざたされたためＰＥＴ樹脂でコーティングするようになってきているという。しかし接着のときにどうしてもビスフェノールＡが必要らしい。ガラスビンこそ安心。ガラスは無添加だから。例外的にクリスタルガラスに鉛が入っているが…。

〈ペット樹脂は空気をわずかでも通す。だから添加剤が使われる〉
　空気の遮断性が１番良いため、薬の包装は塩ビ。ＰＥＴはわずかでも空気を通すので、炭酸飲料には３ヶ月等の賞味期限が付くほどである。だからＰＥＴは中身によって添加剤を変えている。（軟水と硬水でも違う添加剤を使うほど）
　ドイツではコーラのペットボトルが繰り返し利用されているが、洗っても内容物が残ってしまうから、ペットボトルを洗浄して使っているだけではない、ペットボトルにもう一度ＰＥＴ樹脂を塗っている。(注：１）だから？コーラ―メーカーの人は「これを世界に普及させるつもりはない」と言っているらしい。しかも現在どんなものがペットボトルの内側に添加されているかは企業秘密だそうだ。わかっているのはお茶、水、コーヒー等内容物によってすら添加剤が違うということだ。
　ペットボトルは水洗いをしても匂いが残る。匂いが残るということは、内容物（水、お茶、コーヒー等）にその添加物が溶け出している可能性があるということ。だから買って来たＰＥＴに他のものを入れるのはやめた方がいい。
　ペットボトルのフレーク（破砕したもの）をペットボトルにすることが法律で禁止されているわけではないが、再生利用すればするだけペットボトルは添加剤のカタマリになっていく。この危険性を市民団体から指摘されているのでペットボトルからペットボトルへの再生利用の厚生省の許可がおりないようだ。
　数年前、講師の羽賀さんは環境庁のプラスチック再利用（ドイツのように繰り返し使う）の検討会議に３回出席して、ペット樹脂ではなく、ポリカーボネイドで安全性を検討したが、結局安全性が確認されず、再利用ボトルは見送られたそうだ。（Ｔ）

注：１「ドイツではコーラのペットボトルが繰り返し利用されているが、洗っても内容物が残ってしまうから、ペットボトルを洗浄して使っているだけではない、ペットボトルにもう一度ＰＥＴ樹脂を塗っている。」
というこの記述に2007年1月25日に　ドイツでご活躍の方から、下記意見が寄せられました。
改めて、羽賀さんに問い合わせたところ、当時コカコーラの幹部から、はっきりと言った事だとのことでした。真偽はあきらかではありませんが、村上さんのご意見を掲載します。ご参考に。（2007.2.4記述）

村上（http://www.murakamiatsushi.de/）によると、ドイツで最も多くのPETリユース容器を採用しているコカコーラ社ドイツ（http://www.coca-cola-gmbh.de/）、ドイツのペットボトルの業界団体（http://www.forum-pet.de/）、欧州のペットボトルの業界団体（http://www.petcore.org/）、ドイツ環境局（http://www.umweltbundesamt.de/）などに問い合わせたところ、上記を認めるところは一切なく、ガラスのリユース容器と同じ、お湯と水酸化ナトリウムによる洗浄だけで再利用されているとしか、回答を得られませんでした。

それでもペットは便利ですか？

まだペットボトル使いますか？

講師羽賀育子さんのﾌﾟﾛﾌｨｰﾙ
環境カウンセラー
リターナブルびんを見直しペットボトルをやめさせる会代表
地球環境とごみ問題を考える市民と議員の会事務局
デポジット法制定全国ネットワーク運営委員
「循環型社会基本法」円卓会議実行委員
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＜短信＞

アイセル２１にゴミゼロネットのポストとロッカーができました。

ポスト№１４７

ロッカー№２９

です。

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この号は特に多くの人に読んでもらいたいと考えています。Ｂ５版４ページ縦書き４段写真・絵入りの読みやすくなったものいつものように配布しています。ご希望の方はご連絡ください。

必要なら添付ファイル（ワード９７ファイルサイズ１８４ＫＢ）で送信致します。

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〈００年３月２９日朝日新聞〉
薬のプラスチック包装　ダイオキシン発生も
日本薬剤師会捨て方指導へ

　錠剤の薬をプチッと押し出した後のプラスチック包装は、「燃やせるごみ」に出していいのか――。「日本薬剤師会」（約九万人、佐谷圭一会長）の調査で、九割の包装は燃やすとダイオキシンの発生源となりうるポリ塩化ビニール（ＰＶＣ）が使われていることが分かった。「健康を守るための葉が環境汚染につながっては困る」として、服薬指導の際、薬剤師を通じて、患者に「不燃ごみ」として出すよう指導することにした。
　現在、錠剤の薬のほとんどはプラスチックとアルミはくからなる「プレス・スルー。パッケージ（ＰＴＰ）」で出回っている。
　日本薬剤師会公衆衛生委員会がまとめた、「内分泌かく乱化学物質に関する調査」で、無作為に選んだ五十一種類のＰＴＰを分析したところ、うち四十六種類がＰＶＣを使用していた。
　多くの自治体はプラスチック類を「不燃ごみ」として出すよう求めているが、清涼飲料水や食品の容器など材質が軟らかいものは、分別がいいかげんになりやすい。特にＰＴＰは一度に出る量が少なく可燃ごみに紛れがち。
　関係者によると、大手の一社だけでも年間百㌧程度は排出しているという。このため、日本薬剤帥会は四月以降、薬局などで薬を患者に手渡す際に、拾て方も指導することにした。「本来の仕事ではないが、医療に携わる者として無視できない問題だ」と佐谷会長は説明する。
　一方、八十三の製薬会社でつくる「日本製薬工業協会」は、ＰＶＣ中心の現状を見直すべきかを廃棄物対策部会で検討していた。環境問題への関心からか、この三年ほど、患者や薬局から「どんな材質を使っているのか」といった問い合わせが増えたせいもある。
　「三共」（本社・東京都）は一九九三年に材質をＰＶＣからポリプロピレンにする方針を決め、すでに九割を切り替えた。

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「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク

壷阪道也
〒421-0111
静岡市丸子新田277-4
TEL・FAX 054-257-3177
Email mirai2@bj.mbn.or.jp

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