☆ゴミゼロ通信電子メール版2000年10月13日号(今号232通発信)
☆厚生省容器包装リサイクルシステム第1回検討会議事録全文掲載!
ゴミゼロネットのホームページ!
http://plaza25.mbn.or.jp/~gomizeronet/index.htm
┏━↓ 今日の話題のダイジェスト↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
●園田さんの容リ法見直し提言●
<園田さんの提言>の「勝手な要約」by壷阪
☆「ごみ・廃棄物の定義」を改め、再生資源の生産ができやすいよう設計段階からごみ分別処理までいつも見直しができるようにする。リサイクル費用は、出荷量に比例し、環境負荷があるほど高く、市町村の収集・保管費用も含め、事業者が負担する。価格に上乗せすることで消費者も負担するようにする。
ガラスビンの規格を統一して、デポジット制で回収率を上げる。使い捨て容器には行き過ぎた場合数量規制をかける。材質を明確にし、塩素系プラスチック・アルミプラスチック複合素材は禁止する。最終的にはすべての家庭ごみにも同様の規制がかかるようにして、ごみは全面有料化する。
☆専門家にまかせないで法律に関心を持とう!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 
●よびかけ    容リ法見直し検討会に際して要望書、意見書、提言書を出そう●
------------------------------------------------------------------
*郵送で
*提出先・・・厚生省、通産省、農水省、国税庁、容器包装関連業界団体、大手メーカー、過剰包装メーカー他
*できれば10月中
-----------------------------------------------------------------
(1)個人提言書  (今の時点でのもの)を参考にしてください。
   容器包装リサイクル法は資源循環型社会づくりの第一歩としての法律だと思います。この法律の趣旨がよりいかされるよう、見直し検討会に際し、提言いたします。 

1.容器包装全体を包括する法律とすること。
 
 今の現状では、リサイクルできない容器包装や有価物は実質的に法律の対象からはずれてしまいます。 現在指定法人ルートにのらない鋼製容器包装、アルミ製容器包装、せともの、セロファンなども視野に入るしくみとすること。
   現在アルミとプラスチックの複合素材が多くでまわっています。法律では重さで半分以上をしめる方に分類されることになっています。ところが、プラスチックの再生現場の生産ラインではアルミがリサイクルしにくい要因になっています。また、アルミ缶再生の時は、薄いアルミが入ると、熱で燃えて灰になってしまい、再生の邪魔になるそうです。プラスチックがコーテイングされたものはまた別のむずかしさがあるようです。そして、アルミ製容器が指定法人ルートにのっていない今、アルミ缶以外のアルミ製容器の行き場がありません。
   また、せともの、ほうけいガラス、乳白色のガラス、セロファン、布などリサイクルできないものは事業者が再商品化の費用負担をしなくていいことになっています。木製、竹、ワラ、笹など天然の一次素材は費用負担がなくてもいいのかも考える必要があります。
   それらの問題をしっかり把握して、検討し、容器包装の製品設計や、分別・ 分類にただちに反映できる態勢が必要だと思います。指定法人の中か、それとは別につくる方がよいのかを検討の上、調査機関の設置を提言します。

2.再生資源として分別収集する資源物のことを「容器包装廃棄物」ということをやめ、「使用済み容器包装」等と言い換えること。まだ各地でつかわれている「資源ごみ」という矛盾した言葉を「再生資源」「リサイクル資源」等と言い換えることを推奨すること。
    市町村での分別収集リサイクルは年々すすんでいます。しかし、大都市になるほど、分別の徹底はむずかしく、異物や再生の邪魔になるほど汚れたものがまじり、資源として優良なものが得にくい現状です。ただ、「キチンと分別を」という啓発だけのPRから、「分別は再生資源の生産なのだ」ということをPRする必要があると思います。再生現場、再生品がイメージとして浮かぶようなもう一段の工夫が必要です。
   そのためには、まず「ごみ、廃棄物」を出しているのではない、という意識づけのため、表現、言葉の使い方を見直すこと。

3.再生現場の生産ラインの事情を製品設計や分別・分類にただちに反映させる態勢をつくること。
    平成9年に施行されたペットボトルについては、PETボトルリサイクル推進協議会で「設計ガイドライン」をつくり、再生しやすい製品設計に反映させています。しかし、迅速に反映されたとはいいかねる(特に酒類)状態でした。
   また、「その他プラスチック」「その他紙」の再生現場はその工場によって事情が大きく異なります。全国共通のもの、工場や再生ルートによって異なるものを整理し、それぞれ、製品設計や分別・分類に反映させることを大きく位置づけ、それにとりくむ機関を設置すること 。

   また、指定法人ルートの場合、市町村との契約は特別の事情があるときを除 いて、5年は変更しないこと。住民への分別指導の内容を変更しないためです。

4.法第2条の定義が狭すぎるため、分別基準が複雑になりすぎています。「ごみ全体の容積比で6割をしめる容器包装」とはこれほど狭い範囲のものとは思えません。「容器包装」とは「商品の容器及び包装であって当該商品が消費され、または当該商品と分離された場合に不要になるものをいう。」となっていますが、商品、サービス、役務、景品などの容器包装すべてと「商品と分離されたときに不要になる付加物すべて」とすること。それらがすべてスリム化とリサイクルが求められているからです。
   また、事業者への費用負担を求める事情と、再生現場の生産ラインの事情はかならずしも一致しません。このことを、後ろ向きにとらえず、そのすりあわせにつとめると同時に資源循環型社会づくりに必要なプロセ スとして、ゆるやかにした方が円滑で、社会的コストが結果的に低く済むものについては許容すること。

5.事業者の再商品化の費用負担額が市町村の分別収集量に比例するようになっているため、リサイクルしやすい製品設計がすすみにくくなりがちです。リサイクルがすすめば、すすむほど事業者負担がふえるという形でなく、リサイクルするにしろ、焼却埋め立て処理するにしろ市場に出すということに対して費用負担するという考え方で出荷量に応じて負担金額を算出するようにすること。費用負担は商品価格にうわのせし、内部化していくこと。

6.事業者の費用負担額を4段階に設定すること。焼却・埋め立て処理しかできない 
ものを一番高く、リサイクルできるが、しにくいものを次に高く、リサイクルしやすいものをその次に、再生資源使用のもの、リユースできるもの(回収率90%未満)を最低額とすること。リユースガラスびんで回収率90%以上のものは免除する。

7.散乱しやすい容器類にはデポジット制度をくみこむこと。デポジットバンクを設置し、主な運営資金は未返却金をあてる。

8.ガラスびんの企画を統一し、デポジット制度で回収率をあげ、インセンテイブをあたえること。

9.伝統的に長期わたってリサイクルされてきたものと、新しく近年よりリサイクルされはじめたものとは別枠にすること。ペットボトル、とその他プラスチックは市町村にとって設備費用や収集コストが高くついています。未知の部分が多いため、分別指導も困難をともなっています。
    「リサイクルされるが、しにくいもの」と位置づけ、収集保管コストの半分は商品価格にうわのせすることにより、拠出する形とする。購入者が利便性を買う形にすること。これによってもごみになるペットボトルが増えるようであれば、上限を決め、法規制する。

10.ペットボトルにつける1マークが、リサイクル資源分別の対象としてつけられているようですが、材質表示として、対象以外のものにもつけられて、分別の時点で混乱をまねいています。個々の事業者に対応しなくてもいいように、表示についても整理して、はっきりした線を出し、周知すること。

11.容器包装には塩素系プラスチック使用は禁止すること。

12.熱をかけるものなど、特別のものを除いて、アルミとプラスチックの複合素材は禁止すること。

13.循環型社会づくりのための法整備がでそろってきています。2001年度には法を実質的にすすめるため、いままで 不足していた再生現場の生産ライン事情を製品設計や分別・分類にフィードバックするための鋼製、アルミ製も含めた材質別プロジェクト設置を提案します。
  例えばプラスチックマテリアルリサイクルの場合熱可塑性プラスチックだけを集めたいということがあるそうです。鋼製缶をリサイクルする場合、少量の銅、塗料、油分、多くの水分が再生を阻害するそうです。そういった具体的な事情を知り、どれだけ対応できるかの検討をするところが必要だと思います。また、そのプロジェクトの中には家庭でのごみ出しを長くやってきて、集積所の事情にも通じている市民の参加が必要です。収集、圧縮、焼却等の時点で発生する有害物質についても防止策を検討する。

14.事業者の公平な費用負担のため徴収業務の人員を増やすなど必要な措置を講ずること。

15.一定期間がすぎたら対象を日曜雑貨、文具、おもちゃ、家具、衣料品等一般廃棄物全般に広げること。

16.一般廃棄物の焼却、埋め立てごみを全面有料制にすること。排出者、購入者責任、受益者負担をひきうけることこそ、正常な自立した市民といえると考えます。
 
-----------------------------------------------------------------

(2)これでいいのか。法律への無関心
   ごみNGOの人たちは寝食忘れて、献身的にがんばっておられる方が多く、誰がどうと責めるつもりはありません。それでも、ここ5.6年ごみ関係の法律にかかわった私がみた範囲ではとても手薄で、こころもとないという感想をもたざるをえません。
   ごみの法律が話題になったとき、「ケチョンケチョンにけなす意見が耳にたこができるほど」ということと、具体的に法律が動き出した時の「関心の寄せ方そのものが希薄な現状」とのギャップがはなはだしいという現象はどうしてうまれるのでしょうか。
   法律にくわしい権威、論客の人たちが法律の話をするとき、あまり踏み込んだみえる話をしないで、「ぜんぜんだめです。まるでだめです。」ということをいったとします。それを聞いた法律にくわしくない人は、「法律を読んでみよう。」とか、「自分なりの着眼点でしらべてみよう。」という気はおきないでしょう。前向きな法律ができたと期待を持った自分を恥じ、「やっぱり、法律にくわしい権威の人は見抜く目が違う。そのへんの判断は権威に任せておいた方がいい。」となってしまわないでしょうか。そして、権威の人のまわりにはたくさんの専門知識を持ったスタッフがいて、活発な活動をしていて、にもかかわらず、だめな法律しかつくらない立方、行政がよっぽど悪い、と思ってしまわないでしょうか。
   これだと、行政内部の意見の食い違い、せめぎあいがみえてきません。まして、産業界と行政のギャップ、同じ産業でも会社による違いもみえてきません。そのへんがみえてこないと、おもしろさが出てこないし、自分なりの関心の持ち方というものも出てきません。
   産業界が変わらなければ、解決しないことについては、産業界と指導している行政の担当者に働きかけなければ、変わりません。法律、政策を主管する窓口担当者ばかりにすべてを要求していくと、板挟み状態をひどくするだけになってしまうこともあります。ワンパターンの全面否定こそ疑って自分でしらべてみることが大切だと思います。時代は刻々と変わっていますから。
  どんなにすばらしい政策でも、それをすすめる時は混乱もあれば、困難さもあり、リスクがないということはありえません。過去、現実をふまえ、責任や負担をひきうけるという立場にたってこそ、現実を変える説得力が出てくるのだと思います。
-----------------------------------------------------------------

(3)最近できた廃棄物関連の法律
「循環型社会形成促進基本法」(主管  環境庁)
「資源有効利用促進法」・・・資源の有効な利用の促進に関する法律」(主管 通産省)
「家電リサイクル法」
「建設リサイクル法・・・建設工事に係わる資材の再資源化等に関する法律」(主管 建設省)
「食品リサイクル法・・・食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(主管 農水省)」
「グリーン購入法」・・・国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(主管  環境庁)
「PRTR法・・・特定化学物質の循環への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」
「持続農業法・・・持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」
「家畜排せつ法・・・家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」
「肥料取締法の一部を改正する法律」
「住宅の品質確保の促進に関する法律」
「廃棄物処理法」(改正)

ご意見、ご質問をお寄せください。
Emeil・・・msonoda@earth.interq.or.jp     
園田真見子(園田真吾の名前になっ ています)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
☆あなたの友人のメールアドレスをお知らせください
☆ゴミゼロ通信は転送、転載、複写何でもOKです
☆あなたの情報、ご意見、ご感想をお待ちしております
☆※送信御迷惑な場合は遠慮なくご連絡ください!送信を止めさせていただきます
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク
連絡先
┌──────────────────────┐
│壷阪道也                  
│〒421-0111静岡市丸子新田277-4    
│TEL・FAX 054-257-3177         
│Email  mirai2@bj.mbn.or.jp  future2@nyc.odn.ne.jp
│HP http://plaza25.mbn.or.jp/~gomizeronet/index.htm       
└──────────────────────┘