001219号ゴミゼロ通信「容リシステム検討会を終えて」

☆ゴミゼロ通信2000年１２月１９日号（今号２６１通発信）
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┏━↓ 今日の話題のダイジェスト↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
●容器包装リサイクルシステム検討会　私の中間総括　ｂｙ壷阪

事業者の抵抗で結局、前へ進んでいない。

その打開策は？
●第７回（最終回）容器包装リサイクルシステム検討会「討論メモ」

古紙ネット伊藤さんがまたしても詳細なレポートを！

●栗岡理子さんの「いぎりす便り」

不燃ステーション廃止に一言＆クリスマスツリーのリサイクル

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┏━↓ ●容器包装リサイクルシステム検討会　私の中間総括　ｂｙ壷阪●↓━┓

●容器包装リサイクルシステム検討会が７回を終えて正式な報告書を出すことになったようです。（詳細扱いは不明）前回お知らせしたように、報告書の骨格は出来上がっているようです。部分修正はあっても、ほぼ原案とおりになるのではと想像されます。

（※報告書（案）はゴミゼロネットのホームページから原文を読むことができます

http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5757/houkokuan.htm

ご参考にしてください）

●第7回のやりとりの雰囲気は掲載されている「討論メモ」を参考にして下さい。

私なりの要約は

業界は

「すでにものすごい負担・努力をしてリサイクルしている。これ以上負担したくない」

「再商品化義務量以上に引き取るのは法律から言って変である」

「再商品化の努力をしているのにしているのマスコミに不当に批判されている」

「昨年のミスマッチで“大量に積まれた”のではなく２００トンである」

「リサイクル費用を価格に転嫁してもペットボトルはバンバン売れるから意味がない」

「見直し検討は５年くらいかけてゆっくりと」

等々の発言していると受け取れます。

もっと簡単に言えば

「使い捨て容器は便利だし、消費者が好んで、買ってくれているのだから、そんなにガタガタ言うなよ！それなりのリサイクル費用を行政も負担してもらえばいいじゃないか！」と要約できないだろうか？

●もう一度報告書（案）のまとめを要約してみれば

☆当面は法の枠内で円滑にすすめ

国が再商品化義務量を柔軟に改定し、

事業者は再商品化可能量まで柔軟に引き取り、分別収集量の全量リサイクルを目指し、

当面の目標は平成１6年度までにリサイクル率を５０％を超えるよう努力する

※努力規定であって、業界と市民側ではこの「温度差は莫大！」

　「集まり過ぎれば、燃料化も含め、柔軟に対応を期待」が業界

☆市町村の分別収集費用は

市町村の費用負担の実態を定量的に明らかにして

事業者への負担も検討していく

※とにかく、現状を一歩でも踏み越えることに業界の抵抗は大き過ぎる

●間違えてはならない原則と事実は

☆例え、拡大生産者責任に基づいて、社会システムが大きく変わったとしても、それは単なる「循環型社会への一里塚」に過ぎないこと

☆企業・業界が生き残りをかけて、目先の利益を求め、消費者が目先の便利さ・手軽さに走っても、それがづっと続けられるはずもなく、「持続可能な社会」ではありえなこと

●そこで考えた静岡市民としての私の迷い

最近は誰もが「３R」「拡大生産者責任」を言い、法律にも明記されている。

※「３R」　発生抑制（Reduce）再利用（Reuse）再資源化＝リサイクル

静岡市の担当者は

「本当は行政が廃棄物を処理するという廃棄法そのものを変えなければならないが、現状ではリサイクルはエネルギーと税金の無駄使いで、市民の分別の努力も空しく終わるだけ。だからいっそのこと熱回収＝焼却を進めて、ついでに灰溶融炉を導入すれば、ダイオキシンも最終処分場問題も解決するのだから」

と言い張る。

（※灰溶融炉の問題は未だ明らかではない）

つまり、

「３R」を言っても、結局、３番目の「R」＝リサイクルを飛ばして燃やせばよいと言っているみたい

国や企業は

リターナブルビンなどに非協力的な印象で

行政主導（市町村負担）のリサイクルに走る

つまり、

「３R」の中身は「リサイクル、リサイクル、リサイクル」

でもこれはましな方

法律ー社会システムとして拡大生産者責任を明確にできないまま

ペットボトルの店頭拠点回収（約８０箇所）に終わっていることやトレーなどの行政リサイクルはやらないことを黙認したままでは、何もしないことにならないだろうか？大量消費・大量焼却・大量廃棄を止められないのでは？

●容リ法の精神はあくまで

リサイクル費用の責任は「拡大生産者責任」に通ずる事業者による費用負担である。

検討会に出されたように

「市町村の負担をもっと明確にして」

その費用を後払いでもよいから、企業と消費者に求めていく方法はないものだろうか？

●埼玉の古紙ネット園田さんから最近「２０００年・名古屋の熱い夏　容器包装リサイクル　中間総括　平成１２年１０月　名古屋市」という１３ページの冊子を送ってもらいました。

これはおもしろいと思って、名古屋の仲間にメールしたら、いろんな答えが返ってきました。

次号（１２月23日～２４日頃）で詳細を掲載します。

●とにかく、前へ進めるような方法を探りましょう！

ご意見をお待ちしております。

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●古紙ネットの伊藤ゆり子さんから12月１６日に第7回容器包装リサイクルシステム検討会の詳報が届きました。ご参考に御願いします。

●注：今回は、大変聞き取りがしにくい位置でしたので、ずうずうしくも始まってから、委員に近い距離に移動しました。ところが、そこは空調機の吹き出し口？の真下だったのでさらに聞き難いハメになってしまいました。

そういうわけで、前回のような細かな報告はできなくなってしまいました。

大体の流れがわかる程度、に思って下さい。冒頭、厚生省の方から前回の話し合いを受けて検討会報告書の変更した点について説明がありました。　伊藤ゆり子●

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┏━↓ 第７回（最終回）容器包装リサイクルシステム検討会「討論メモ」↓━━┓

＜郡嶌委員　同志社大学経済学部教授＞

配布資料ｐ１４の（４）の修正。ドイツのリターナブルシステムについて、ベルリンの会議で、２００１年６月から、ビールの缶とミネラルウォーターのボトルについてのみ、デポジットを導入ということになった。ただし一部の環境団体が反対しているのでドンデン替えしになることもあるかもしれない。

＜堀込委員　PETリサイクル推進協＞

特定事業者としての意見を読み上げます。ペットボトルのリサイクルは４年目になった。当初は集まらずに再商品化事業者は成り立たない状況だったが、今は集まりすぎで義務量を越えて処理という状況。４年といってもまだＰＥＴのリサイクルは過渡期といっていい。自治体の数は、３０００以上あるところ、９７年４４３件、９８年７６４件、９９年９８１件、2000年（申込）１７６２件となり、今年のリサイクル率は２９％と予測される位に急にのびてきた。再商品化費用？も今年が１００億円、来年が１２５億円にもなります。そういう状況の中で再商品化事業者としては集まったものは引き取るよう努力するが、特定事業者の負担ばかりが増加するのは業界として断固承伏しかねる。

＜崎田委員　環境カウンセラー＞

ミスマッチのことは話題にしたが、集まったペットボトルをきちんとリサイクルしていただくことはありがたいと評価している。この法律が目指したものは何か、社会全体でリサイクル費用の負担のあり方をどうするのかという意味で（私は）発言した。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

　それぞれの立場はわかるが、リサイクル法の効果は最終的には資源消費を減らす、最終処分量を減らすということで、．．．。

＜寄本委員　早稲田大学政治経済学部教授＞

　ＢｔｏＢとはペットボトルのリターナブル化は含まないのか。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

　回収量が増えてくると、加工したものの製品用途の限界を考えて、ＢｔｏＢということではなかったか。

＜厚生省＞

　ボトルｔｏボトルという考え方の中には、前の資料にあったようにリターナブル技術のものもあるが、今日本で検討されているのはモノマー化だ。

＜岩田委員日本容器包装リサイクル協会＞

　１８ｐの「平成１１年に．．．」について、再商品化された原材料の用途拡大や再商品化手法の拡大に努めるのはいいが、義務量にかかわらず引き取るというのは変だ。協会としては法律に基づいているのだから、義務量を変更しなければできないことだ。事業者に何と説明すれば良いのか。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

　ここは特定事業者は．．と書いてある、協会ではない。

＜堀込委員　PETリサイクル推進協議会＞

　私たちもやれと言われればやるが、当たり前にやるというのではない。そもそも義務量自体能力を考えて決めているのに、沢山集まったら当たり前にやるというのは．．．

＜厚生省＞

　能力まで処理をするのか、能力を拡大するのか。

＜郡嶌委員　同志社大学経済学部教授＞

集まり過ぎもあるが、集まらないときはどうするかということもある。義務量とはなに？

＜堀込委員　PETリサイクル推進協議会＞

集まりすぎて問題になったときにまるで法律を犯しているような言われ方をする。

＜高山委員　京都市環境局＞

今後５０％まではリサイクルできるよう努力するという認識だったと思うが、能力までは柔軟な対応というのは当たり前ではないか。

＜崎田委員　環境カウンセラー＞

　市民としては折角分別しリサイクルに出されたものが生かされていないというのは驚きだった。

＜堀込委員　PETリサイクル推進協議会＞

　そういうことはマスコミで言われたがこちらとしては心外だ。設備がなくてできなかった。だから、今は設備を増設している。それも、自分でやるわけにはいかない。５００社の中で公平に地方に分散して工場をつくっていくかなければならない。法律ができて約束通りにやってきたのに．．．．

＜宮野委員　ガラスびんリサイクル促進協議会＞

　「Ｈ１１に大量に積まれた．．．」という表現はおかしい。7,500㌧中のたった200㌧だけなのに。そもそもなぜ義務量を作ったか。能力にあった量を考えて義務量を決め、その能力（義務量）までは引き取るということではなかったか。

＜郡嶌委員　同志社大学経済学部教授＞

法律の精神をくんで、現実の再商品化能力までは自主的に引き取るというのが、当面の考え方だろう。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

そういう考えで良いか？では、大量という表現については？

＜宮野委員　ガラスびんリサイクル促進協議会＞

200㌧という具体的な数字に修正だろう。

＜荒木委員　紙製容器包装リサイクル推進協議会＞

集まりすぎはペットボトルのことで、紙では逆に集まらない事態になっている。前回、指定法人に実際に集まった数字について表に書き入れ、参考になるような資料にすべきだといったがどうなったか。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

それについては、最後のところに入れていただくように。

＜槌屋委員　柏市環境部長＞

ここで退席するので一言。市町村としては循環型社会を目指す上で、市町村の役割は分別の精度の向上と、きちんとしたデータをとり情報の公開をしていくことだと思う。この課題を受け止めて、具体的にするためのモデル事業をしていかなければと思っている。

＜高山委員　京都市環境局＞

地域ごとの製品の流通量とリサイクル量がわかるようにもしていくべきだ。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

精度の高い分別収集計画を立てるために必要でしょう。

＜寄本委員　早稲田大学政治経済学部教授＞

ｐ９「これにより分別収集の質を低下させない．．．」についての質問。有料化によって分別収集の質が低下した例があるのか。逆に良くなる例は聞いているが。

＜厚生省＞

これはそういう意味で書かれてはいない。

＜崎田委員　環境カウンセラー＞

リターナブルペットボトルの検討について、ボトルｔｏボトルのところにリユースできるものを研究していくということを入れて欲しい。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

リユース化については、業界でも研究していくということでしたが？

＜宮野委員　ガラスびんリサイクル促進協議会＞

否定はしないが、今最優先で検討しているのがモノマー化だ。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

　リターナブルの検討をしてほしいということですね。これは、はい（やるべきでしょう？）。

＜厚生省＞

＜ＢｔｏＢについて説明＞

＜寄本委員　早稲田大学政治経済学部教授＞

ｐ１１「ＰＦＩ制度を活用して分別収集を進めていくことも考えられる。」は、ＰＦＩで施設整備も分別回収もやるという意味か？

＜厚生省＞文節から、「施設整備はＰＦＩを活用し」だけにかかる。分別収集は民間委託も考えられる。

＜岩田委員日本容器包装リサイクル協会＞

ｐ１２「再商品化能力の整備が進まない場合には、自主的に生産抑制、素材転換も考えられる」とあるが、事業者としては生産抑制は考えられない。

＜？＞

回収自体に費用がかかっている。リサイクルコストが高くなれば、他の素材への転換が進むということでは。

＜？＞

現実にＰＥＴは高いのにバンバン売れている。１００％リサイクルされてきても．．．．

＜郡嶌委員　同志社大学経済学部教授＞

どんな容器がよいかという選択の意味で、リサイクルコストの高いものから別のものへということで、最適な量になってくる。だからここでは「リサイクルコストの高い容器の生産抑制へのインセンティブとなる」という表現にしたらどうか。

＜崎田委員　環境カウンセラー＞

デポジットについて、ここではかつてのシステムが衰退した原因を精査とあるが、これは昔に起こったことなので、「及び最近実施されている状況を調べる」ということも入れ、両方を見るようにして欲しい。

また、消費者にリサイクルに費用がかかっていることが分かるように、企業もわかりやすく明記するようにしていただきたい。便利さを求める人もいるが、それだけでなく社会的な負担をどうするかきにする人も確実に増えてきている。ここ１，２年市民意識も変わってきているという認識のもとに議論をして欲しい。

＜永田座長　早稲田大学理工学部教授＞

時間ですのでこの辺で。立場の違いのあるなか、いろいろ議論してきたことを生かせるようにまとめていただきたい。

＜宮野委員　ガラスびんリサイクル促進協議会＞

義務量については形骸化がみられる。こっちからこっちではない。役割分担の見直しが必要だ。５年くらいかけて検討が必要だ。

＜厚生（課長）＞

　＜終わりの挨拶＞環境省への移管の制約で１２月いっぱいと急いだ。運用面で直ぐにでもできそうなもの、時間をかけてできることと分けて考えてやっていくつもりだ。

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┏━↓ ●栗岡理子さんの「いぎりす便り」●↓━━━━━━━━━━━━━━┓

●不燃ステーション廃止に一言

確かに不燃ステーション廃止というのは、画期的すぎて、相当大変だろうなぁと
は思います。茶碗やガラスのかけらは多分かなり燃えるゴミにまぜられるでしょうね。
そういう細かい不燃ごみは、わざわざ電話して市から取りにきてもらうより、どこかに常設の回収ボックスをおいてその中にいれられるようにしておけばいいのではないかと思いますがどうでしょう。
回収ボックスの口を小さくしておけば粗大ごみまでいれられることはないでしょうし。
粗大ごみは市に電話して取りにきてもらうにしても、やはり茶碗くらいではわざわざ電話しないでしょうし、町内で保管するとしてもいろいろ問題がでるでしょうし、家にとっておくのは長期はいやだし、で、常設の回収ボックスはやはり必要ではないかと思います。
市としては回収ボックスに他のゴミもいれられることを心配するかもしれませんが、公共マナーが日本よりかなり劣るヨーロッパの国々でさえ、リサイクルボックスは常設ですから、日本で不燃ごみの常設ボックスを置くのは、それに比べれば楽勝だと思います。

●クリスマスツリーのリサイクル

クリスマスツリーのリサイクルの話がこちらの広報にでていましたのでお知らせします。

店で売られているツリーのほとんどは根がないので、一回で捨てられるわけですが、それが大量なのでどうするのかと思っていたら、市で回収するのだそうです。
昨年は５０トンのツリーが回収されたそうで、今年も回収しコンポストにして、
公共のガーデンに使うとのこと。
ブライトン＆ホーブ市内１９カ所で１月２日から３１日まで回収するそうです。
ただし、野菜くずや庭の剪定木はもってくるなとのこと。
もちろん、できるだけ根付きのものを買うようにも呼びかけています。

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