010218号ゴミゼロ通信「灰溶融炉を問う！」

☆ゴミゼロ通信2001年２月１８日号（今号２８２通発信）
情報満載！ゴミゼロネットのホームページ　
http://plaza25.mbn.or.jp/~gomizeronet/
┏━↓ 今日の話題のダイジェスト↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
●「主張」灰溶融炉を問う！

☆静岡市灰溶融炉導入決定着工へ☆自分の出したごみだけれど処分場はイヤ！？☆ごみ処理は市町村の仕事！？☆ごみ処理はスムーズにいけばいいの？☆焼却・埋立処理は最終手段！☆更に上乗せごみ処理費！☆名古屋市民はごみを３割減らした！☆溶融炉問題ネットワーク結成へ！
●みどりと環境を守る四日市市民の会
三重県は産廃溶融炉で揺れているぞ！続報
●スウェーデンから学ぶ　リサイクルと循環型社会を考える広場

３月１８日午後１時３０分～午後４時３０分　入場無料

午後４時３０分より　ワイワイ広場交流

午後５時３０分より　講師を交えた懇親会

●ゴミゼロネット第４１回定例会
日時２００１年３月１０日(土)午前１０時～１２時
所アイセル２１　４階４１集会室
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┏━↓ ●「主張」灰溶融炉を問う！●↓━━━━━━━━━━━━━━━━┓

☆静岡市灰溶融炉導入決定着工へ

　静岡市は灰溶融炉を導入をこの２月議会で予算を決定し、来年度から灰溶融炉施設を建設を決定しようとしています。灰溶融炉とは焼却灰（ごみ量の１５％くらい）を超高温で（鉄を溶かす溶鉱炉みたいな原理）一気に溶かし、焼却灰の半分から三分の一の溶融スラグ（大粒の砂状のカタマリ）にし有害物質もその中に安全？に閉じ込めてしまう技術です。そのスラグは処分場に埋めるのではなく、路盤材やタイルに再利用ができると言われています。導入の大きな理由は静岡市北沼上にある最終処分場があと数年しか持たないことをあげています。また「灰溶融炉に反対するなら対案を示しなさい！」とも行政当局者は言います。

☆自分の出したごみだけれど処分場はイヤ！？

　最終処分場には焼却灰、飛灰（焼却炉から出る有毒なダイオキシンが含まれている煤塵で、煙突の手前のバグフィルターで取り除いたもの）、破砕された不燃ごみが直接埋められています。キチンとした安全管理が行われている？と思いますが、絶対安全ということはありえないわけで、上水道の水源や自分の家の近くに処分場があれば、誰でも嫌がるはずです。しかし、それらはすべて、私たちの「便利・快適」を求める大量生産・大量消費社会が生み出したものです。だから「処分場がイヤで、便利快適生活が良いなら灰溶融炉しかない！」と行政担当者言わんがばかりなのです。

☆ごみ処理は市町村の仕事！？

　ごみ処理をし続けても、年々ごみは増え続け、その中身も環境ホルモン、ダイオキシン、重金属類、まだ見ぬ怪しげな化学物質等々と多様化し、ごみ処理は益々危険なものなってきています。静岡市ばかりではなく、困り果てた全国の市町村が飛びつこうしているのが灰溶融・溶融技術です。行政の担当者が、市民が出したごみを滞りなく、処理する方法を苦悩して選択しているわけです。行政担当者がごみ処理で頭を悩ますのは、現在の廃棄物処理法では、ごみ処理は市町村の固有の仕事とされ、集められた税金でごみ処理を市町村が行うことが当たり前のようになっているからです。

☆ごみ処理はスムーズにいけばいいの？

　ごみ処理とは「川下」です。「川上」では、企業と便利さを求める市民が野放し状態で多様で危険なごみを大量に創り出しているのです。「川下」がきれいになれば、なお一層スムーズに「川上」で大量生産・大量消費が行われる事になりませんか？しかも、作った人、使った人が処理するのではなく、行政という第三者が、当事者の直接負担ではなく税金を使って大量に処理する方法では、ごみ処理をスムーズにすればするほど安心して、大量生産大量消費の悪循環が続くだけのように見えます。

☆焼却・埋立処理は最終手段！

　昨年成立した「循環型社会形成推進基本法」は不十分な法律ながら、ごみ処理の順位付けを①発生抑制②再利用③再資源化（リサイクル）として、どうしてもダメな場合に「熱回収」＝静岡市のやっているごみ発電等を最下位の手段としています。
　昨年４月の容リ法完全実施以降、その他プラスチック（レジ袋、トレイ等）容器包装のリサイクルが全国の市町村で始まっています。ある行政当局者は「その他プラスチックのリサイクルをすることで、ごみ質が変わり、ごみが燃えにくくなって、わざわざ重油を足して燃やしている自治体がある。その他プラスチック容器包装のリサイクルはエネルギーの無駄ばかりで、そんなばかなことはない」と言っていました。プラスチックはどんどん燃やしましょうと言わんがばかりです。現在のごみはプラスチック類の石油製品が多く、燃えやすいからです。しかし、逆にこのことは「焼却・埋立処理というのはこの限りある化石燃料を浪費する石油文明の一時代しか通用しないごみ処理方法」という証明にほかならないなのではないのでしょうか？

☆更に上乗せごみ処理費！

　灰溶融炉はその技術的な問題、できあがった溶融スラグの安全性等々と疑問点が多いのですが、なによりもものすごい建設コストがかかります。静岡市は約６５億円、半分は市財政の借金、半分は国からの補助金（これも回りまわって国民の借金）とほとんど借金でまかなわれ、一般財源は１０億円ほどにしかに過ぎません。運転コストも１㌔あたり２０円近くかかるようです。
　静岡市の場合すでに、施設費も含めれば、ごみ処理を１㌔あたり４０円以上もかかっています。（ゴミゼロネット試算）ごみ袋一つに仮に１０㌔入れば４００円以上の税金が使われていることになります。灰溶融炉導入によってさらに１０円、２０円上乗せされていくことになります。それを税金負担＝行政負担の形のままでは益々大量生産・消費・廃棄（＝焼却・埋立）にはずみがつくだけではないでしょうか？

☆名古屋市民はごみを３割減らした！

　藤前干潟の処分場建設に反対した名古屋市民は、ある意味追い詰められ、ごみ減量を強いられ、結局３年で３割のごみ減量に成功しました。問題がないわけではないのですが、目の前の処分場を見ながら、行政と共に苦悩した結果です。「市民に苦労させている名古屋市は悪い自治体で、市民のごみ処理をスムーズに行おうとする静岡市はよい自治体。」と言ってよいのでしょうか？「処分場はいっぱい！灰溶融炉も疑問！ごみ処理方法の対案は？」と聞かれた時、「静岡市も行政・市民・事業者一体となって、問題をさらけ出して循環型社会を目指して苦闘することだ」と私なら言います。（Ｔ）

☆溶融炉問題ネットワーク結成へ！

　２月１１日、ＮＰＯ活動推進センターにおいて、静岡市「ゴミゼロネット」他、沼津市「ごみ問題を考える会」、御殿場市「御殿場リサイクル市民の会」、島田市「ＣＥＥＳ」、雄踏町、吉田町から１６名の市民が集まり、各地の灰溶融炉・溶融炉・最終処分場問題を含めたごみ問題の現状の情報・意見交換を３時間半にわたり行いました。意見交換会では毎月「溶融炉問題ネット通信」の発行を通じて、今後も情報交換を続けていくこと、必要に応じて意見交換会を開催すること、「溶融炉と処分場問題を考えるネットワーク」を５月に結成することを決定しました。今後にご期待下さい。
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┏━↓ ●みどりと環境を守る四日市市民の会●↓ ━━━━━━━━━━━┓

みどりと環境を守る四日市市民の会
http://www.ne.jp/asahi/yokkaichi/midori/
昨年、突然四日市からメールが届きました。
やっとわかったのですが、昨年末、三重県は四日市にある地に産業廃棄物用の溶融炉の建設を強行するために、住民３７０人と１７時間にもわたる交渉をもちながら、今年２月ついに工事を強行着工したようです。静岡にいればまったくわからないこのニュース、このホームページから、生々しい数々の新聞記事とともに現場写真を含めた、住民の苦闘が見えてきます。

「溶融炉問題ネット」５月２７日結成集会＆記念講演会の話で、今朝「検証ガス化溶融炉」の津川敬さんと直接お話しする機会がありました。

四日市の騒動（＝県による住民無視の溶融施設建設強行突破）のような騒動は全国で起こっているようです。ただ四日市の場合は少し特殊で、建設されようとしている施設が県主導の半官半民の廃棄物処理センターであることです。廃棄物処理は通常、市町村の固有の事務ということで、県が直接ゴミ処理施設をつくることはないわけですが、「廃棄物処理センター」方式は９１年の法成立に伴い、都道府県単位で建設されるもののようです。

何故、短期間（１年弱、実質は２～３ヶ月）での住民説明で、こういう重要施設の建設を強行したのだろうか？という質問に、津川さんは「住民同意条項がない」からだと言っていました。

●●要注目！●

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┏━↓ ●スウェーデンから学ぶ●↓ ━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
「リサイクルと循環型社会を考える広場」開催！

日時　３月１８日(日)午後1時30分～4時30分（開場午後１時）
場所　アイセル２１一階大ホール＜入場無料＞

講演・報告Ⅰ「スウェーデンの製造者責任社会から見える循環型社会」
スウェーデンと日本はどこが違うの？
講師　小沢徳太郎氏
（環境問題スペシャリスト　スウェーデン大使館環境担当勤務22年）

講演・報告Ⅱ「LCA(環境評価)でのビンの優位性と循環型社会への提案」
びんとペットボトルはどっちが環境にやさしいの？
講師　中村秀次氏
（市民立法機構　生活クラブ生協役員室）
　
両講師を交えての討論、会場からの質問・意見交換

●保育士10名で事前申込み制の無料託児（２歳以上就学前）定員約30名（先着順）
講演会及び託児の申込み・問合せは…（申込み開始３月２日午前１０時～）
　静岡市中央公民館　　電話054-246-6191　担当三浦・岡村
その他会場内に親子視聴室あり（赤ちゃんの親子連れ参加可能　５～６名まで）

●当日会場前で午後４時３０分～５時３０分位まで

ワイワイ交流広場開催

「杉チップ・鶏糞・米ぬかによる生ごみたい肥化」の展示、セット即売？

講演会講師との質疑交流懇談
他

●午後５時３０分より

近くのうなぎの「辰金」で講師を交えて懇親会

会費　定食１０００円＋アルコール５００円

申し込み必要です。ご連絡待ってます。

●当日会場作りを１２時３０分からやります。お手伝いしてくださる方募集中●

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「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク（略称ゴミゼロネット）
〈第４１回定例会のお知らせ〉毎月第２土曜日
日時２００１年３月１０日(土)午前１０時～１２時
　所　アイセル２１　４階４１集会室
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内容
①溶融炉・処分場問題・容リ法その後
②３月環境大講演会について
③その他内容
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　☆連絡先☆
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│壷阪道也　　　　　　　　　　　　　　　　　
│〒421-0111静岡市丸子新田277-4
│TEL・FAX 054-257-3177　　　　　　　　　
│Email mirai2@bj.mbn.or.jp future2@nyc.odn.ne.jp
│HP　http://plaza25.mbn.or.jp/~gomizeronet/　　　　　　　
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