昨日 、津川さんから突然メールが飛び込んできました。
試運転開始20分後に突然の爆発が起こった模様です。(壷)
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<INDEX>
・02年11月8日毎日新聞
・過去のニュース デーリー東北
・asahi.com 
・津川さんからのメール
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<02年11月8日毎日新聞>
下北広域組合ごみ焼却場 深夜、煙突で爆発
試運転中 住民に説明せず
 
 むつ市など11市町村でつくる下北地域広域行政事務組合(管理者・杉山粛むつ市長)が同市奥内に建設中の一般廃棄物焼却処分場「アックス・グリーン」で2日未明、煙突が爆発する事故が起きていたことが7日明らかになった。組合は事故発生を地元町会関係者に伝えただけで公表せず、住民にも直接説明していなかった。けが人はいなかったものの、深夜の大きな爆発音に驚いた住民も多く、地元では対応の鈍さに不信感が募っている、むつ労働基準監督署も同日、調査を始めた。
【田村彰子、宮本寛治】
 
 事故は2日午前0時10分ごろ、焼却で出たガスを最終的に燃やす放散塔の煙突部分が「ドーン」という音とともに爆発した。種火が消えたため職員が再点火したところ、ガスが一気に燃えたらしい。施設は12月の運転開始へ向け、廃棄物を入れて試運転をしていた。
 組合事務局によると、組合は事故直後に消防本部や県などに連絡し、地元9町内会で組織する「奥内地域廃棄物処理施設環境対策協議会」に説明。各町会長には個別に謝罪したとしている。
 一方、町会長の一人は「原因が分かり次第説明をする」と言われただけで、住民への対応については何も聞いていないという。
 処理場の近所に住む主婦(64)は「ドーンと雷が落ちたような音がした。飛び起きて周辺を見回したが、何が起きたかわからなかった。焼却場かとは思ったけれど……本当に怖い」とまゆをひそめ、別の主婦(64)も「地震のようにドーンと下から突き上げる振動があった」と顔をこわばらせた。
 ほかにも「飛び起きた」「家族全員で家の回りを見回った」と驚きを語る住民は多い。事故の説明を受けた人はほとんどおらず、「知らなかった。本当ななのか」「聞かないと何も教えてくれない」と憤る人も少なくない。
 組合事務局は「近くでも音をきかなかったという人もいる。(組合に)直接問い合わせもなかった。住民への説明は対策協議会との間で検討していく」と話している。
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<過去のニュース デーリー東北> http://www.daily-tohoku.co.jp/kakono_n/kako021109.htm
むつ・新ごみ焼却施設で“爆発事故”(2002/11/09)
 
 下北地域広域行政事務組合(管理者・杉山粛むつ市長)がむつ市奥内地区に建設中の一般廃棄物処理施設「アックス・グリーン」で二日、試運転中に煙突内部で排ガスの異常燃焼が発生し、爆発する事故があったことが八日分かった。建物の一部などが破損したが、けが人はなかった。事務組合は試運転を中止し、事故調査委員会を設置して原因を調べている。
 事故は二日午前零時十分ごろ発生。試運転の途中、放散塔と呼ばれる煙突(高さ二十四メートル、直径三メートル)に取り付けられた排ガス焼却用のバーナーが止まった。作業員が二分後に再点火したところ「ドーン」という音とともに爆発した。
 このため、放散塔の頂点部分を覆う断熱材やアルミ板が飛び散り、周辺の建物の窓ガラス二十枚が割れた。試運転は一日に始まったばかりで、事故はごみの焼却試験を始めてから約二十分後だった。
 アックス・グリーンは下北地方の八市町村が共同でごみを処理する施設。事業費は約七十三億円。本格稼動は来年の三月だが、ダイオキシン規制法で現在稼動中の各自治体の施設が十一月末で使用不可能となるため、十二月一日からの事実上の運転を始める。
 事故発生で約三週間後に迫った運用開始に影響がでるのは必至。事務組合の大向屋介建設室長は「原因が分かるまでは試運転は再開しない。しかし、十二月一日からの共同処理には支障がないように全力を挙げる」と話している。
【写真説明】
異常燃焼による爆発が起きた「アックス・グリーン」の放散塔
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ニュース
下北地域ごみ焼却施設 煙突内ガス爆発
 
 下北地方の8市町村が参加する同地域広域行政事務組合(管理者=杉山粛・むつ市長)が、同市奥内に建設中の一般廃棄物処理施設「アックス・グリーン」で2日未明、煙突(放射塔)内のガスが異常燃焼し、爆発したことが分かった。煙突を覆っていたアルミ合金板が飛散し、工事事務所などのガラス20枚が割れた。現場にいた約30人の作業員らにけがはなく、組合は周辺の町内会長に事故を報告したという。
 
 組合の説明では、工事を請け負っている三菱マテリアルが2日午前0時前、ごみを焼却炉に入れて試運転を開始、間もなく、ごみの焼却後に出たガスを燃やす煙突(高さ24メートル、上部の直径約3メートル)内の種火が消えたが、作業員が操作盤で再着火したため異常燃焼したとみている。試運転を中断し、組合や工事関係者らによる原因調査委員会を設け、人為的なミスか、システム上の故障かなどを調べている。
 
 組合には爆発音への問い合わせはなかったが、住民の中には大音響に驚いた人もいたという。
 
 同社は10月16日に試運転をはじめ、12月1日に始める8市町村のごみの共同処理に備えていた。仮に原因究明が遅れれば、稼動延期の可能性もある。
 
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津川です。青森事故の詳細が入ってきました。
 現地では関係者の間にいま予想外の衝撃が走っているようで、いわゆる初期トラブルの範疇には収まりきらないようです。まだ試運転中なのでメーカー側の作業員によるミスになるのですが、それにしても着火の際、放散塔内のガス濃度を測定していなかったわけで、その指導をしていなかったとすれば、メーカーの責任は大きいものがあります。
 ここはむつ市ほか11町村で構成している広域事務組合ですが、最初から機種の決定プロセスに不透明なものがあったといわれています。川鉄と三菱マテリアルはともにサーモセレクトと技術提携している“異母兄弟”ですが、最終局面ではその二社で入札が行われたようです。結局ある有力者の裁断で三菱マテリアルに決まったとのことで、組合を構成する自治体間がギクシャクしている中での爆発事故でした。
 放散塔は前便で書いたとおり、生成途中のガスを緊急に避難させる装置ですが、試運転中ですから、立ち上げ、立ち下げ時にもこの装置を使ってテストしたようです。また前便で放散塔には公害防止装置をつけていない、と書きましたが、このプラントではバグフイルターなどを設けてあるとのことです。
 なお別途送付されてきたデイリー東北という地方紙によると「放散塔と呼ばれる煙突は高さ24メートル、直径3メートル。爆発により頂点部分を覆う断熱材やアルミ板が飛び散り、周辺の窓ガラス20枚が割れた。試運転は11月1日に始まったばかりで、事故が起こったのはその翌日、ごみの焼却試験をはじめて20分後だった」そうです。
 いずれにしても事故が放散塔内だけにとどまり、溶融炉本体に遡及しなかったことは“不幸中の幸い”というべきですが、もしそうなっていたらことは一地方紙の話題にとどまらなかったところです。
 
           津川 敬
 
     tsuga@mtj.biglobe.ne.jp
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