010505号ゴミゼロ通信「古紙１００％の再生紙が必ずしも環境に優しくない」

☆ゴミゼロ通信2001年５月５日号（今号３０３通発信）
情報満載！ゴミゼロネットのホームページ　
http://plaza25.mbn.or.jp/~gomizeronet/
┏━↓ 今日の話題のダイジェスト↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
●5/9静岡市議会議員団との懇談会
・これでよいのか容リ法！市議会議員の方と熱く語り合う！
●5/12特別企画“いぎりす便り”の栗岡理子さんの帰国報告会（午後３時頃～）
・第４３回定例会５月１２日（土）午後１時より　アイセル２１研修室
●５月２７日溶融炉問題ネット結成集会
●エコマークとか「国の“基準”に従えば万全」と安心しないで！！
・エコマークの基準が５月１日より改定された
・古紙１００％の再生紙が必ずしも、環境に優しくない
日経エコロジー（２００１年４月号）
「再生材料の比率が高い」から環境配慮なのか？
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┏━↓●ゴミゼロネットの熱い５月●↓━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
●静岡市議会議員団との懇談会
５月９日(水)午後6時30分～9時　アイセル２１　３階日本間

自民党から共産党までの市議会議員の方々と静岡市のごみシステムを熱く語ろうという企画。すでに全議員に“名古屋の熱い夏＝容リ法中間総括”を配布済み。静岡を大きく変えるキッカケになれば！
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第４３回定例会５月１２日（土）午後１時より　アイセル２１研修室
いつもは午前中に行なう定例会ですが、午後に変更です　
●特別企画“いぎりす便り”の栗岡理子さんの帰国報告会（午後３時頃～）

ご家族の都合でイギリス・ブライトンに１０ヶ月滞在した栗岡さん。
ヨーロッパ中に広がったオイルショック、修理屋さんが繁盛するイギリス、ドイツハノーバーの環境万博・スウェーデンへの旅行も、各国のトイレットペーパー、最近では口蹄疫のこと……たくさんの情報を送ってくれました。これらのことを一気に話してくれるかもしれません。
イギリスのごみ事情を中心に楽しい話になること受けあい！
＜午後５時３０分頃～懇親会　
辰金（長谷通り）定食を食べながら安上がりな懇談の一時！＞
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●５月２７日溶融炉問題ネット結成集会

５月２７日(日)午後1時30分～　女性総合会館「あざれあ」研修室
結成集会＆津川敬さん講演会
「溶融炉・灰溶融炉に未来はあるのか？」　会場費５００円
全国から注目されている集会です！必見！

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┏━↓ ●古紙１００％の再生紙が必ずしも、環境に優しくない●↓ ━━━━━┓
●エコマークとか「国の“基準”に従えば万全」と安心しないで！！●

エコマークの基準が５月１日より以下のように改定されたようです。
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【エコマークの紙の基準】
今回のグリーン購入法の判断の基準と異なるために改定されようとしているのは次の点です。
グリーン購入法でコピー用紙の配合率が１００％となっているため、エコマークの「情報用紙」の中のＰＰＣ用紙を７０％以上から１００％に変える。同じく「印刷用紙」５０％以上を７０％以上に変える。同じく「紙製の事務用品」のうち「ノート」「けい紙・起案用紙」を配合率５０％以上から７０％以上に変える。
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埼玉の園田さんから５月３日付けで
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エコマークニュースがきました…
紙のワーキングを再開して、検討し直すという但し書きがついた
「エコマークニュース 26号」5ページに各省庁の調達基準に
・エコマークなどの既存の情報を活用することによりできる限り環境負荷の少ない物品の調達に努める
・適切な品目についてはエコマークの認定を受けている製品またはこれと同等のものを調達するように努める」
が付加されたそうです
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「古紙１００％の再生紙が必ずしも、環境に優しくない」ということが古紙問題の市民運動や製紙会社等から指摘されています。その中でグリーン購入法（国等による環境物品等の調達推進等に関する法律）が４月１日から施行され、その影響でエコマークに上記のような基準が適用されたようです。園田さんをはじめ、何人かの方が意見書を出したようですが。残念ながら、力足らずだったそうです。
エコマークの影響力は大き過ぎるので、少なくとも私たちはこれを機会に

「古紙１００％の再生紙が必ずしも、環境に優しくない」
エコマークの中身

についてもう一度考えて見ましょう！

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とても難しい課題で正直私も未だ正確には未消化。引き続きゴミゼロ通信で取り上げていきたいと考えています。静岡には又、「古紙ネット静岡」の栗岡さんも帰ってきています。勉強して情報発信を続けたいと思います。
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以下是非ご一読ください

●●古紙１００％の再生紙は必ずしも環境に優しいとは限らない●●
＜理由１＞
古紙再生に力を入れるほど化石燃料の消費量は増加する。
※バージンパルプの方が古紙パルプを使うより、エネルギー消費は少なくて済む。
＜理由２＞
リサイクル偏重にならずに古紙配合バランスは全体をみるべき。
※再生紙のリサイクルを３～５回循環させると繊維の表面が摩耗したり、繊維が短くちぎれたりして、次第に繊維の傷みが激しくなり、リサイクル不可能になってくる。これらを絡めて紙に仕上げることが難しくなる。これを防いで安定的にリサイクルを続けていくためにも、古紙配合率を数十％程度にとどめ、バージンパルプをある程度混ぜていくことが必要だという。
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＜参考＞日経エコロジー（２００１年４月号）　　　　　・・
「再生材料の比率が高い」から環境配慮なのか？　・・　ヨリ
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●パルプ１ｔ当たりのエネルギー消費量（重油換算）
化学パルプ…２１２Ｌ→▲９８Ｌ（実質）
※黒液燃料化で▲３１０Ｌ効果
新聞古紙パルプ…８５Ｌ
上質古紙パルプ…４～５０Ｌ

●パルプ１ｔ当たりの製造工程で発生する廃棄物の量
化学パルプ…１０kg
新聞古紙パルプ…１５０kg
上質古紙パルプ…４００kg

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日経エコロジー（２００１年４月号）
「再生材料の比率が高い」から環境配慮なのか？
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リサイクルを推進し、廃棄物を減らすためにも再生材料の使用を拡大する必要がある。再生材料の割合が高い製品を積極的に買えばリサイクルに貢献したことになりそうだ。しかし、数値基準を「絶対」としてしまうと、全体のバランスを崩すことになりかねない。
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　「エコマーク商品は供給保証が前提になっているはず。グリーン購入法に合わせて基準を引き上げたばかりに、再生古紙の調達などに不都合が生じたらどうするのか」。
　今年１月１８日、日本環境協会がエコマークに関する各界の意見を聴取する目的で開催した「エコマーク懇談会」で、製紙メーカーや文具メーカーからの参加者が、主催者に疑問をぶつけた。
　当日、グリーン購入法の基準案に合わせてエコマークの認定基準の一部を改定する案が示された。コピー用紙では古紙の配合率（原料に占める重量の割合）を７０％以上から１00％に、またノートなども同５０％以上から７０％以上に引き上げるといった内容に、関係する業界が「抵抗」を示したのだ。
　これまでにもあった「再生材料が多く使われているほど環境に良いのか」という議論に、再び火がつくことになった――。

●古紙再生に力を入れるほど化石燃料の消費量は増加？

　グリーン購入法で、コピー用紙の基準が「古紙配合率１００％」とされたのは、同法の前身に相当する「率先実行計画」（９５年６月閣議決定）で決めた「平成１２年度末を目途に１００％とする」という内容を、そのまま移行させたからだ。先行する地方自治体もｌ００％に設定している例が多く、「製品も十分に供給されているため、水準を下げる理由が見当たらない」（環境省）との判断による。
　グリーン購入法の基準は一つの目安であって、「これのみが推奨されるものではない」との断り書きと併せて示されている。とはいえ、「国の後に付いていく人は多いはず……」と、日本製紙の二瓶啓・技術本部環境部長は、戸惑いを隠せないでいる。
　「１００％」という数字が拒まれるのは、古紙リサイクルにバランスが傾きすぎるとエネルギー利用に歪みが生じ、紙・パルプ産業全体として化石燃料の使用量が増えてしまう懸念があるからだ。
　バージンパルプには、薬品で木材を溶かして抽出する「化学パルプ」と木材をすりつぶして分離する「機械パルプ」の２種がある。機械パルプは木材を処理する工程に大量のエネルギーを使うため、近年は化学パルプが主流になっている。一方、再生紙の原料は、古紙をリサイクルした脱インクパルプ（ＤＩＰ）として供給される。
　化学パルプの製造には、パルプｌｔ当たり重油換算で２１２Ｌ、ＤＩＰ（新聞古紙の場合）の製造には、同８５Ｌのエネルギーが必要となる。ただし、化学パルプでは、パルプの原料となるセルロースを分離した後に、木の構造を支える成分「リグニン」が廃液（黒液）として残り、これを製紙工程の燃料に利用できるメリットがある。これを加えたエネルギー収支をみるなら、化学パルプの方が勝っていることになる。
　森林資源の保有状況や、製造時に用いる化学物質、リサイクル処理に伴って発生する汚泥の問題なども関係してくるため、化学パルプとＤＩＰの優劣を簡単に決めることはできない。しかし、「１00％製品」の需要が必要以上に膨張し、各社が“自然体”で進めてきた古紙リサイクルの取り組みのバランスが崩れると、環境負荷が余計にかかったり、コスト増を招いたりする結果になる。

●リサイクル偏重にならずに配合バランスは全体をみて

　さらに、北越製紙の中俣恵一・技術開発部環境担当課長は、「再生紙のリサイクルを繰り返していると、次第に繊維の傷みが激しくなり、リサイクル不可能になってくる」という問題を指摘する。理論的には、３～５回循環させると繊維の表面が摩耗したり、繊維が短くちぎれたりして、これらを絡めて紙に仕上げることが難しくなるという。これを防いで安定的にリサイクルを続けていくためにも、古紙配合率を数十％程度にとどめ、バージンパルプをある程度混ぜていくことが必要というわけだ。
　「ＯＡ機器や家電のように、省エネ基準をクリアしていれば性能が高い、などと割り切れるものとは違う。木を切れば悪、再生紙だから善とも言い切れない、もっと複雑なもの」と、二瓶環境部長は訴える。
　古紙配合率１００％の製品は本来、「古紙あまり」という事態に対応して登場したものだ。都市ゴミ問題がクローズアップされた９０年代後半、回収が進む一方で処理しきれない古紙が膨れ上がる問題を改善できるという視点で企画された。富士ゼロックスオフィスサプライが、９７年３月に他社に先駆けて発売したコピー用紙「Ｇｒｅｅｎ１００」（製造は王子製紙）が、それだ。以後、半年ほどの間に、各社が追随した。
　では、富士ゼロックスオフィスサプライの扱っている製品が極端にリサイクルに偏っているのかというと、そうではない。同社は独自に「古紙パルプ配合計画」を定め、２０００年までに全製品の平均で５０％という目標を掲げて進めてきた。「『１００％』は売り文句にしやすいのは確か。しかし、製品単体の数値に引っ張られるような状況が生まれると無理が出る。各社が目標を定めて、適正なバランスでそれに近付けていくようなあり方が望ましいのではないか」（石田満男・取締役技術部長）。
　２０００年１２月２０日、通産省（当時）の「古紙リサイクル推進検討会」は、２００５年までに製紙業界での古紙利用率を６０％に引き上げる目標を定めた報告書を公表。同日、日本製紙連合会も「自主行動計画」の中の目標値を同じものに改めた。この５年間で５６％という目標を前倒しで達成したばかりで、極めて高い数字と業界では受け止められている。
　こうした大目標に、どうやって対応するかの戦略を立てようとしていた矢先に、降ってわいたように「１００％」という基準が現れた。“通りのいい”数字だけに、一般のユーザーが「古紙の比率が高いほど環境に良い」と信じ込んでしまうことにならないか、製紙業界では警戒している。
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☆心得１
再生材料重視に傾きすぎると、全体のバランスが崩れて環境負荷を増やす恐れがある。
☆心得２
製品単体の数値基準に目を奪われすぎると、適正な需給を妨げることになりかねない
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●古紙<配合率１００％のコピー用紙の方が、同７０％のコピー用紙よりも環境負荷が高くなることもある。古紙再生パルプを製造するほど製紙工場全体では化石燃料の使用が増えること、製紙汚泥と呼ばれる廃棄物の発生が増えることなどが原因
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●＜古紙再生パルプの利用は省エネルギーに役に立つのか？＞
●パルプ製造時のエネルギー収支
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●パルプ製造時のエネルギー収支

電力

蒸気

重油

黒液の燃料化による削減

合計

製造工程で発生する廃棄物の量

化学パルプ

108

▲310

▲98

機械パルプ

605

―

606

10～20

新聞古紙による

脱インクパルプ

―

150

上質系古紙による脱インクパルプ

（新聞古紙の５割増程度の値と推定されている）

400

・エネルギーは、パルプを製造するために必要な量を重油換算で示した
・廃棄特は、パルプ１ｔを製造王位する際に発生する量を乾燥した状態の重量（ｋｇ）で示した
・古紙の再生に必要な電力は、処理の高度化により上記に比べ１．５倍程度に増えているとの見方もある
・数値は、エネルギー効率のよい上位４工場の平均値によるもの
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●薬品を使って製造する「化学パルプ」では、製紙に使うパルプ成分のほかに、燃料として再利用できる廃液（リグニン）が得られる。脱インクパルプの配合率が重視されすぎると、リグニンを活用してきたメリットが損なわれてしまうことになる
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●製紙業界全体では新たに「古紙利用率６０％」の目標

昨年１２月、通産省（当時）の古紙リサイクル推進検討会推は、２００５年に古紙利用率を６０％に引き上げる目標を定めた。古紙再生設備の拡充により、２０００年度までに５６％という目標は達成できたが、新たな目標はかなり厳しい
（出所：古紙リサイクル推進検討会）
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「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク（略称ゴミゼロネット）
〈第43回定例会のお知らせ〉毎月第２土曜日
日時２００１年５月１２日(土)午後１時～５時
　所　アイセル２１　４階　研修室
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内容
①溶融炉・処分場問題・ネットワーク
②容リ法・生ごみたい肥化その他
③栗岡さんのイギリス報告会
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